ブログ

犬の発作

JUGEMテーマ:わんこ


犬で発作というと大きくはてんかん発作と非てんかん発作に分けられ、非てんかん発作には低血糖、低酸素(失神)、中毒、電解質異常(低カルシウム)などがあげられます。
1-6歳位の若い子にみられ、間隔は様々だったとしても何度も繰り返しみられる痙攣発作の場合、てんかんである可能性が高いと思われます。
てんかんか非てんかんかは身体検査、血液生化学的検査などによって低血糖、高アンモニア血症、不整脈、心疾患、外傷、中毒を除外し、場合によってはCTやMRIといった画像診断も行い脳に器質的障害(傷や圧迫など)がないかどうかを検査し診断します。人で行われるような脳波検査についてはまだ研究の段階です。
非てんかん発作では原因によって対処が変わりますが、けいれん発作が繰り返されるような場合はてんかん同様の抗けいれん剤が使われる場合もあります。
てんかん発作では3カ月以上痙攣発作をおさえることと、5分以上の発作を抑えることを目標に抗けいれん薬の投与を行います。
1回の痙攣で5分以内であればまず、次の痙攣がどのくらいの間隔でくるのかを見てから治療するかどうかを決めます。
抗けいれん薬は1種類でコントロールすることもありますが、数種類併用することもあります。すぐには効果が出ない薬や血中濃度がさがると痙攣を誘発する薬、副作用の問題で他の薬に切り替えなければならないケースなど、その子によって様々なので今使用している薬はどんな薬で、どの程度の期間どういうことに気をつけていけばいいのか、よく獣医師に聞いておくことが肝心です。
痙攣だけでは死亡することはないといわれています。しかし、長時間のけいれんや度重なる痙攣は周囲の脳細胞に影響を及ぼし元の状態に戻りにくくさせてしまうので、飼い主さんは冷静に、迅速に対応する必要があります。

よく、舌を噛み切らないようにといって手を口に入れたり、暴れないようにと抑えつけたりしてしまいがちですが、それは間違いです。周囲からぶつかると怪我をしそうなものを排除して、時計をすぐ見てどのくらい痙攣の時間が続いているのかを計測してください。5分以内の痙攣なら、痙攣が治まってワンちゃんから目を離しても大丈夫な状態になったらかかりつけの病院に連絡をしましょう。