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膵炎

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人間では膵臓の病気は発見しづらく厄介な病気として知られています。 動物もしかりです
急性の膵炎は特発性が多く(原因がわからないということです)、命を落としかねない病気です。
症状は嘔吐、と言われてきましたが、急に食欲廃絶元気消失でぐったりしてしまうこともあります。
食欲不振はさまざまな病態でみられる症状ですから、膵炎を見落としてしまうこともあるわけです。
急性膵炎は様々な臓器の血行障害を起こしますので、血液検査してみると高窒素血症(尿毒素の増加)や肝酵素の上昇、膵臓からインシュリンが出なくなると高血糖、敗血症を起こしていると低血糖、などなど他の病気と見分けがつかないことも多々です
膵炎がおきると膵臓から出る消化酵素が腹腔に流れ出し、自らの脂肪やたんぱく質をとかしてしまいます。血液中に炎症から誘導される物質が出て、血行動態が変わります。全身が厳戒態勢にはいりますのでいわゆる”緊急状態”となってしまいます。時間がたてばたつほど悪循環に入り込み、多臓器不全を起こします。
犬でも猫でも起こりえます。原因が分からないことが多いので予防法もありません。しかし、現在膵臓から出ている物質を血液検査で検出することができますので膵炎を起こしているかどうかはある程度分かるようになりました。
しかし、この病気に限った特別な治療法がありませんので、循環不全の防止には点滴、自己消化に伴う痛みには痛み止め、血液中の炎症に伴う物質を抑制する薬の投与など対症療法をしながら全身状態を改善させていくしかありません。
怖い病気ですが、あると知っていれば早期発見にもつながります。飼い主さんに知ってもらい、わが子の緊急事態に備えてほしいと思い紹介しました。