ネコの去勢手術ですが、犬とは違い、後の病気を防ぐというより、スプレー行為や発揚など問題行動の抑制と、外に出て他のネコとけんかしてけがをしてきたり、それがもとでエイズや白血病ウイルスに感染してしまったりすることを防ぐ目的が大きいでしょう。
ただし、手術の時期はあまり早くないほうがいいと思っています。
なぜなら、尿道が十分に成長していないとのちに下部尿路疾患(尿道に砂のような結石がつまったり、血尿などともなった排尿障害)になりやすいといわれてますし、臓器も十分発育してからのほうがいいと思っているからです。ですから、多くの子がスプレー行為をするようになる生後8か月から10カ月以降がいいでしょう。早くにスプレーするようになったら一度動物病院に相談してみましょう。
スプレー行為は去勢手術で大多数の子がしなくなります。一度しなくなった子が再度するようになると病気やストレスの兆候だったりするので早期発見にもつながります。
徐々に外に出たがらなくなりますので、けんかの危険性も減少します。全く外出しなくなるかどうかは個体差があるので、ある程度飼い主さんが外に出さないようにする工夫は必要です。
また、排尿の異常をおこす下部尿路疾患は肥満やストレスでも発症しますので、去勢手術後はその点に気をつけましょう。
外でけんかして、顔の傷は勲章。でも、戦い続けることは大きなストレスです。病気のリスクも高まります。今一度ご検討ください。
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去勢手術(ネコ編)