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失神とは脳の血流障害によって低酸素をまねき倒れこんでしまうことですが、てんかん発作と見分けが難しいこともあります。
犬でよくみられるのはフィラリア症などで肺血管がつまって低酸素となることや心肺疾患、不整脈によるものです。
フィラリア予防歴がないことやフィラリア抗原検査などで陽性となることでフィラリア症からきていることが疑われます。
心臓疾患で失神を起こすような場合はかなり重篤な心不全状態に陥っていることが考えられます。ですから失神以外にも心臓雑音や心臓の形態変化などがみられるはずです。
肺疾患ではレントゲン上何らかの異変がみられるくらい重度の病変があることがほとんどですが、中には気管支痙攣のようにまったくレントゲンで異常のみられないものもあります。
脈が途切れてしまったり、極度に遅くなったりするような不整脈でも失神がおきますが、失神から回復しているときに不整脈を心電図等で確認することは困難な場合があります。24時間計測できる心電計をつけて検査する方法もありますが、心臓を専門としている病院でないと難しいでしょう。
不整脈の原因には甲状腺や副腎など内分泌に問題が生じていることもありますのでそれらの検査を行うこともあります。
胸部のレントゲンや心臓、脈、内分泌に異常がみられない場合、次の検査としてはCT・MRIなどが考えられますが、麻酔をかけなければ出来ないところが問題になります。
このような手順で原因を探り原因となる疾患に対処していくことになります。根治治療の困難なケースが多いですが、投薬等でコントロールできる場合もあります。