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ウサギの膿瘍

 JUGEMテーマ:ウサギ

ウサギは細菌感染に強いのか?弱いのか?
答えは分かりませんが、細菌感染は起こしやすく、膿がたまってしまうと治りにくい傾向にあると思います。

一度膿んでしまうとチーズ様の塊になり膿を抜いて消毒しただけではまた再発してしまいます。皮膚のルーズなところにできたものなら袋ごととってしまえば治りますが、感染のもとが骨や歯、腱、骨膜、分泌腺(唾液腺など)で完全摘出が困難なものであると完治が望めません

手や足から感染するともっと困難ですが、消毒・洗浄を繰り返すよりかえって包帯等で保護しながら消炎剤を使って経過をみることで治った例もあります

また、歯が原因の場合は理論上は問題のある歯を抜歯して洗浄して治すのですが、ウサギの場合は隣接する歯も感染を起こしている例が多く、抜歯後かえって歯列が悪くなり、咬み合わせが変わって歯の過長等の問題がおこるようです
歯槽骨や手足の骨膜が関連している膿の塊(膿瘍)では排膿繰り返すことでかえって膿の袋を増やして事態を悪化させる例を良く見ました。膿の袋が少ないうちに対処を考えたほうが治る確率が高くなります。

なにごとも早めに治療が鉄則ですが、膿瘍に限らずウサギの病気は早期に発見することが難しく、ことが複雑になって初めて分かる例も多いのが事実です。
しかし、飼い主さんの協力で治った例もたくさん知っています。あきらめる前にまずご相談ください