JUGEMテーマ:わんこ
変形性関節症についての2回目です。
変形性関節症は関節軟骨の変性が原因でおこる炎症に関連した疾患です。
つまり骨の関節面は軟骨で覆われていて、クッションとなる軟骨の板が存在している部位もあります。それらの軟骨の基質とよばれるコラーゲンやプロテオグリカンなどが失われ、それらを補うために新しい骨ができ表面がざらざらになって固くなってくることで痛みや腫れがでてきて関節の滑らかな動きができなくなる病気といえます。
犬では1歳以上で20%がかかっているといわれており、決して珍しくない病気といえます。
危険因子、つまりなり易い要因は発育期整形外科疾患(発育期に急に骨が成長する犬種やもともと軟骨の形成が異常な犬種におこる骨の病気)、前十字靱帯断裂などの外傷(膝が不安定になることで大腿骨と下腿骨をつないでいる靭帯に傷がつくこと)、肥満(体重のかかる関節に負担がかかる)などです。
珍しくない病気の割には発見されないケースが多いのは、症状がわかりにくということがあげられます。つまり動物の痛みに関しての情報は外から分からないことが多いということです
しかし、いつもは軽々登っていた段差を嫌がるとか、歩き方がぎこちない、飼い主の歩きについてこれない、休んだ後の起立困難(立ち上がれない)、こわばり、は行(びっこ)などに気づくかもしれません。
また、歩き始めはぎこちないが徐々に元通りにあるけるようになる、触ろうとすると怒る、なども症状の一つです。
一度変性した軟骨は元に戻ることは残念ながらありませんので、痛みの軽減や関節変形の進行を遅らせることが治療方針といえます。
次回は治療法について考えていきます。
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