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肝性脳症

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肝性脳症とは肝臓で解毒できないアンモニアやインドールなどが神経に作用して、精神状態の異常や痙攣発作などをおこす状態をいいます。
通常食べたものは腸で吸収されて肝臓を通過し、からだに有害なものは解毒されます。肝臓の機能が低下していたり、門脈が肝臓を通過しない静脈につながっていたりする血管奇形があるとこの症状がでます。
   血管の奇形は先天的なものですので、子犬のうちに症状が出やすいですが、数年たってから発見されることもあります。また、もともと肝臓が小さくても肝臓機能が悪くこの症状が出ることがあります。
   年をとってから発見されるものには、何らかの原因で肝機能低下を起こしてしまった子が多いようです。中には腫瘍関連のものもあります。
症状としては食後の旋回運動、痴呆、沈鬱、けいれん発作などがみられます。てんかんとして治療していた子が、実は肝性脳症であったという事例もあります。
   検査としては血液検査で食前食後の胆汁酸濃度やアンモニア濃度を測ります。血管奇形が疑われる場合には血管造影やCT検査を行う場合もあります。

中には自分で食餌によって気分が悪くなることを悟っていて、食餌を選んで野菜ばかりを食べるという子もいるようです。
分かりにくい場合もありますが、成長がわるかったり、時々ボーとしているなどの気になる症状がある場合には相談してみるといいでしょう。