新着情報

インターフェロン

JUGEMテーマ:ペット

インターフェロンは約60年前に日本人によってウイルス感染を抑制する生体内物質として発見されました。その後の研究によってウイルス増殖の阻止や細胞増殖の抑制、炎症、免疫系の調節をするサイトカイン(リンパ球などの免疫系細胞が合成分泌するたんぱく質)であることがわかりました。人では主にウイルス性肝炎の治療に使われています。
犬や猫ではウイルス感染やアトピー性皮膚疾患などの治療に使われています。インターフェロンはⅠ型とⅡ型に大別されます。

Ⅰ型は主に抗ウイルス作用をもち、動物種を超えて使用できるため人用や猫用に開発されたものが犬や猫のウイルス感染の治療薬として使用されています。実際には猫の白血病ウイルス感染免疫不全症ウイルス感染、伝染性腹膜炎ウイルス感染、ヘルペスウイルス感染(鼻気管炎ウイルス感染)、カリシウイルス感染汎白血球減少症ウイルス感染の治療に使われています。一日置きに数回皮下あるいは静脈注射する方法や連日注射する方法、あるいは直接腹腔内に投与する方法、点眼点鼻する方法などがあります。
犬ではパルボウイルス感染に対して、連日静脈内に投与する方法がつかわれます。また、耳に血様物がたまる耳血腫に直接注入する形で使用されます。

Ⅱ型免疫調節作用抗腫瘍効果があります。しかし、動物種に特有なため現在国内では犬用に開発された製品が犬のアトピー性皮膚疾患腫瘍に対して使用されています。実際には注射を週3回位から初めて効果を見ながら間隔をあけていく方法がとられています。
インターフェロンは高価な薬です。治療は継続して行われるもののため治療費も高額になります。治療の趣旨をよく説明してもらい納得した治療をしてもらいましょう