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肝臓が腫れたり、胆汁がうっ滞することがあると血液検査でALT,AST,ALP,GGTのような肝酵素が上昇してみられます。しかし、これは肝機能が低下したということではありません。障害が重度で肝臓の機能が落ちてくると、肝臓で合成されるアルブミン、コレステロール、血糖、BUN(尿素窒素)、Crea(クレアチニン)という別の病気で上昇してくる値が低値ででてきます。また、解毒機能が低下するとビリルビンが上昇して黄疸がでてきたり、総胆汁酸、アンモニアの値が上昇してくるのでこれらの追加検査をする必要があります。
肝臓は再生力がある臓器なので、これらの値が低下してくるのは重症であることがうかがえます。
ここまで重症となれば症状としてでてきますので、健康診断で初めてわかるということはないでしょうが、肝硬変などで徐々に症状がでてきて気が付かないケースも考えられます。肝硬変などでも初期には前述の肝酵素が上がっている時期があるので、定期検診で検出することができます。
数か月持続して異常値がでている場合には何らかの異変があるとみなされますが、ALT、ALPなどは肝臓以外の病気によっても上昇してくるので、肝外腫瘍、消化器疾患、腎疾患、皮膚疾患、自己免疫疾患、歯科疾患、心疾患、感染症などの有無がないかの評価も必要です。
最終的に肝臓疾患を明らかにする方法は肝臓の細胞をとって調べてみるしかありません。ストレスの多い手段なのでそのまえに前述した値を十分に検討していく必要があります。