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血液中のタンパク質の量に異常がみられるとTP(総蛋白)、Alb(アルブミン)、Glob(グロブリン)などの項目に出てきます。
TPはおおかたalbとglobの量の合計です。
この項目が下がる場合はalb、globどちらが低下しているのか?あるいは両方低下しているのかで原因が異なってきます。また、若齢のほうが低くなります。これは年齢とともに免疫刺激の蓄積によりglobが増加してくるためです。
albは肝臓で合成されるタンパクで血漿の浸透圧(血漿が血管内にとどまるための濃さ)を維持したり、様々な物質を結合し輸送したりする働きがあります。albが低下している場合、肝不全、腹水・胸水の貯留、腎臓からの喪失(糸球体腎炎、アミロイド症)、腸からの吸収不良、喪失(小腸疾患、膵外分不全)、出血などが考えられます。
albが増加する疾患はありませんが、脱水によって相対的に上昇がみられることがあります。
globはいくつかの種類に分かれますが、増加する原因としては炎症、異常たんぱくの生成があります。免疫的な機能をもつ抗体もこのタンパクに含まれます。腫瘍や感染によっても増加がみられ、犬ではリンパ系腫瘍、多発性骨髄腫、猫では猫伝染性腹膜炎ウイルス感染、多発性骨髄腫などがあります。
低下する原因には免疫不全、出血、下痢などがあります。また、若齢動物ではglob値が低いことがあります。