動物に関わる様々なこと

腸の話(フレンチブルドッグ組織球性潰瘍性結腸炎) 

JUGEMテーマ:わんこ


犬種に特有にみられる腸の病気の話をしています。

今回は若いボクサーやフレンチブルドッグ犬にみられる大腸の病気です。症状はしぶり(何度も少量の粘液が混じった便をする)、血便などで重症の場合には体重減少や発育不良などがみられます。
組織球性潰瘍性結腸炎犬という病気で組織球というのは侵入してきた細菌や異物、老廃物などを食べて処理する細胞で外界にさらされている消化管や肺などに多く存在します。これらの組織球が赤く染まる顆粒をもって集まり、潰瘍ができる結腸炎なのでこう呼ばれています。赤く染まる顆粒の正体はわかっていませんがなんらかの細菌感染ではないかと考えられています。

確定診断は内視鏡による組織検査(少量の腸粘膜を取って検査)によって行われます。
治療は十分な期間(6~8週間)抗菌薬を投与することです犬。診断が下されているにも関わらず治療効果が上がらない場合は細菌培養検査やどの抗菌薬が効くかどうかの検査(感受性検査)を行うことが考えられます。