フィラリア症と予防の概略は何度かお話しましたが、今回は予防薬の種類についてお話したいと思います。
主流は月1回の投与で良いものです。
このタイプの薬でも成分の違いによってさまざまに使い分けられています。
1、フィラリアの予防だけできれば良く、安価なものがいい。
病院によって料金はさまざまですが、粉のタイプで毎日投与することで予防ができるものがあります。また、フィラリアがすでに寄生している子でも投与できます。しかし、犬猫用として許可がでているものは最近では手にはいらなくなっていますので、豚牛用を転用しています。中には消化器症状やふらつきが見られる子がいるので、少量から馴らして投与を行わなければいけない子がいます。
2、フィラリア予防だけできれば良く、できれば投与回数が少ないものがいい。
月1回の投与でフィラリア予防ができる薬にはさまざまありますが、安価なのは錠剤です。錠剤は飲ませづらい、あるいは確実に飲んだかどうか不安な場合は錠剤を粉にしてのませるか、予めジャーキーのようなものに薬を混ぜこんであるチュアブルタイプがあります。チュアブルタイプでも国産ビーフ、チキンを原料にしているもの、外国産ビーフやポーク・乳製品を原料にしているものなどがあります。お腹の虫もいっしょに駆除できるものが多いのもこのタイプです。フェレットも好んで食べる子が多いです(フェレットで承認されているくすりはありません)。猫は食べない子が多いかもしれませんが、犬で嫌いという子はめったにいませんのでおやつ感覚であげられます。
錠剤などより若干値段が高い病院が多いようです。
1年1回の注射剤もあります。投薬忘れがなくて便利です。食べるタイプより料金はやや高価です。
3、フィラリア予防だけでなく、他の駆虫もできたほうがいい。
さきほどのチュアブルは消化管寄生虫が駆虫できるものがありますし、消化管寄生虫のなかでも鞭虫という蔓延している地域ではなかなか駆除しにくい寄生虫を駆除できるものもあります。また、ノミを駆除できるスポット剤やマダニも駆除できる錠剤、チュアブルタイプがあり、どれも月1回投与です。スポット剤は投薬が大変な猫でも簡単ですし、猫でも承認が出ているものです。
だいたいレパートリーはこのような感じです。かかりつけの動物病院でよく相談して、動物や飼い主さんの生活スタイルにあった薬で恐ろしい病気を防いでください。
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