クシャミや鼻汁を伴わなくても風邪のウイルスやクラミジアなどが原因で結膜炎、角膜炎を起こすことがあります。
片目だけにみられることもあり、結膜が充血したり、涙目になったり、角膜炎になると痛みで目がショボショボしたり、瞳が白く濁ったようにみえたりします。角膜炎になると慢性的な刺激から透明な角膜が歪んで見えたり、血管が侵入して黒ずんでくることもあります。また、目にかさぶたができたようにみえる黒色壊死症と呼ばれる病態も、ヘルペスウイルスが原因となっている場合があるようです。角膜炎は重症になると穿孔といって穴が開いてしまうこともあるので早期に治療を開始してあげることが重要です。
治療法は風邪と同様で抗菌剤や抗ウイルス剤、インターフェロン、サプリメントの投与ですが、目の症状がある場合は点眼薬を用いたりします。
なかなか猫ちゃんでの点眼は内服薬と同様に嫌がって大変ですが、併用したほうが治りはいいようです。また、風邪と同様で完全に治ることなく、ストレスがかかると再燃することがあります。これらの病気はワクチンで予防できる場合もあるので、予防接種を定期的に行うことも重要です。